<劇団の歩み>


劇団目覚時計のオリジナルミュージカル。

それはあるドイツ人の一言が切っ掛けとなって産まれた!!




ミュージカルまんが世界昔ばなし 「ねずみの嫁入り」
♪ ファミリーミュージカル誕生

それは、1977年のこと。
丹野雄二はイラン(パーレビー国王の時代)で行われた“世界アニメフェスティバル”に参加しました。そこで会ったドイツの友人からこう言われたのです。
「日本はとても素晴らしい国だ。経済成長振りも、アニメーションも。でも20年先の日本は怖いとは思わない。」
その頃の日本はまさに飛ぶ鳥を落とす勢い、高度成長期の真っ只中でした。

「僕には大人と子供の間に溝が見える。
   子供達に心をかけなさい。でないと日本は滅びるよ!」


このことを話し合った稲垣と丹野は、「私たちに出来ることは何かしら・・・・」と考えました。
監督と俳優にできること・・・。
今まで生きてきて感じた、楽しかった事、感動した事、嬉しかった事、悲しかった事をミュージカルに乗せて伝えよう!!
そうして、その年、1977年に演劇集団目覚時計を立ち上げ、ミュージカル『まんが世界昔ばなし』をTBSホールにて上演しました。
「日本の大人たちよ、心せよ!」という思いを伝えようと、警鐘ならぬ「目覚時計」を鳴らし始めたのです。
これが劇団目覚時計の"ミュージカル運動"の始まりです。
美しいもの、爽やかなもの、そして何よりも大人と子供が一緒に楽しめるミュージカルを創ろうと心がけてきました。


♪ 子供たちからの恐ろしい声援

それは1978年、ミュージカル『にんぎょ姫』のクライマックス
にんぎょ姫は愛する王子を魔女から貰ったナイフで自分の手で刺し殺せば、海の泡にならずににんぎょの姿に戻れる。
「でも・・・・」にんぎょ姫がためらったとき、

「早く殺してぇー!!」

3、4歳の女の子の声が劇場に響き渡りました。
にんぎょ姫のテーマは、愛する人のためならば命も惜しまないという"愛は無償の行為"。
でもその少女は、王子を殺せばにんぎょ姫は死なずに済むのだから、早く殺して!と言うのです。
そして、その声援は公演を重ねるごとに大きくなり、ついには劇場中が「殺せコール」を合唱していました。
ちょうどその頃、世の中では"金属バット事件"や校内暴力、家庭内暴力などがメディアをにぎわせたのです。
劇場での子供たちの声は、まさに社会での出来事の警告でした。
ドイツ人に言われたあの一言の重さを痛感し、背筋の寒くなるような思いでした。


♪ 青少年に感動の場を!

1983〜1984年頃から、公演した各地の方々からたびたび電話や手紙を頂くようになりました。
「目覚時計のミュージカルを見ると、ボクとパパの仲が上手くいくみたいなんです。稲垣さん、毎年来てくださいませんか?」
「そう言って頂けるのは本当に嬉しいけれど、毎年40人もの人間を連れて行くのはとても・・・」
「では、稲垣さんはお芝居を作ってください。後は私たちが何とかしますから!」
そんな嬉しい声が各地に広がっていきました。
  
話をしたいのにうまく糸口がつかめない、パパ・・・
   仲良くしたいのに上手く表現できない、ボク・・・
     どうしたら二人は上手くいくのかしら、とママ・・・


そんなすれ違う心が、一緒にミュージカルを見ただけでキュッと結ばれる! 演劇の持つ力に気づいた私たちは、「青少年に感動の場を。」「大人達にも、青少年の様なみずみずしい心を取り戻して欲しい。」と、1986年に『青少年の心を育てる会』を発足。
初代会長に内村直也氏、名誉会長に五島昇氏、顧問に井深大氏、名誉顧問に後藤田正晴氏でスタートしました。

この『青少年の心を育てる会』の趣旨と、『劇団目覚時計』の運動がひとつになり、演劇界でも稀有といわれる全国47都道府県公演が実現。
作品は、盲目の少女・サヨとウグイスとが織り成す無償の行為・愛がテーマの『白姫伝説』。TBSと全労済の主催、当会の監修で開催。1987年5月30日〜11月1日の間、51日間102ステージの全国公演を成功させました。
そして18年、青少年の心を育てる会20周年記念事業としてリメイクした「白姫伝説」は時代の波にテーマを合わせ、より深い作品に生まれ変わりました。


♪ メッセージよ、届け!

初期の作品は、世界の昔ばなし『にんぎょ姫』『ピノキオ』『かぐや姫』『そんごくう』など、名作を題材にしたもの。
ニューヨーク公演も行った『青いガラスとエメラルド』は、友情・愛・夢がテーマ。本来なら天敵同士のヘビとカエルが、同じ夢を持って冒険するというファンタジー。
いろいろな形で繰り返し上演している大切な作品のひとつです。2002年8月には16年振りに二人芝居として上演、好評を得ました。

青少年の心を育てる会の顧問・井深大氏の「教育は産まれてからでは遅すぎる。」という言葉から生まれた『胎児に対する親の責任について』改め『ベィビーベィビー』。卵子と精子の乱舞に始まり、胎児たちの愛らしいダンス、胎児とお母さんが電話でお話・・・・など、奇想天外なミュージカルです。
雲仙普賢岳への慰問公演をした『ピノキオの冒険』は、観る人に"人間って何だろう"、"自由って何だろう"と語りかけます。

自然の偉大さを、虫達の生態を、楽しい華やかな歌や踊りで綴る、やなせたかし氏原作の『ファーブルの昆虫記』。1993年の初演以来大好評! 毎回形を変えて、再演を重ねるヒット作です。1997年のお正月には、NHKで全国放送されました。また1997年、鳥取で開催されたエキスポ博覧会に参加。ジャンボトロンに映し出される映像で迫力倍増。

『ミラクル』は母と子の愛、宇宙人との交流・・・・。親孝行がテーマ。各地で静かな感動を呼びました。この作品で1997年、神戸で阪神大震災慰問公演をしました。

『メルヘンの世界 byやなせたかし』では、美しい日本語とその響きを大切にしました。『やさしいライオン byやなせたかし』では"抱きしめて語り伝える"を目指し、シンプルにストレートに心に響く作品になったと自負しています。

初演で好評を得た『ゴールド物語』。現代の人間に薄れてしまった家族愛、人間と野良猫との信頼の回復がテーマです。
その『ゴールド物語』を下敷きにして、様々な愛の風景を描いた『猫の遺言状 〜愛のかたちを探して〜』。そして、猫シリーズ第3弾『幸せ・猫〜愛のかたちを探して〜』。3弾では新しい世代の生きる新しい道、父親と息子の愛情と言う新しいテーマも加わって、充実した作品と大変好評を頂きました。

また、念願の生命の讃歌のミュージカル『ファイティングベイビー』を発表。井深大イズムを伝える9年振りの胎児ミュージカルです。

そして、劇団を長い間支えて下さったNPO法人青少年の心を育てる会が20周年を迎え、その記念の事業としてアニメーションとミュージカルのコラボレーション『不思議の国のアリスのマッチ売り〜まんが世界昔ばなしより〜を発表。

20年前に全国公演を果たした感動のミュージカル『白姫伝説』も、リニューアルして新作として上演しました。


♪ 時代の流れとともに・・・・

ストレートプレイでは、内村直也氏翻案の『夜の来訪者』。内村氏の発案により、本来男優の役である刑事役を稲垣美穂子が演じ、話題を呼びました。
他にもテレパシーを持った女優とマネージャーの物語『鮎川サユリの奇怪な体験』、渋谷・ジャンジャンで上演した『祇王と時子』などがあります。

『アトリエ公演』では稽古場がびっくり素敵な劇場に!! フランス推理喜劇、ブロードウエイ・コメディー、日本の日常劇、果ては源氏物語と、色々なジャンルに劇団員が体当たり! 毎回ご好評頂きました。
『朗読発表会・We Wish!』では劇団員のレベルを上げるため、芝居の基本であり、だからこそ難しい朗読にチャレンジ!!
そのチャレンジが徐々に実を結び、朗読を中心とした『アトリエめざまし』へと続きます。
最近では『ミュージカル紙芝居ピノキオ』『やなせメルヘンの世界』などを、幼稚園や小学校にうかがって上演したり、区立図書館からの依頼で朗読公演を行なうなど、地域の活性化、交流を図るなど新しい試みも・・・

これからも時代の流れとともに、『劇団目覚時計』らしいメッセージを、小さな目覚時計を鳴らしつづけます。

ミュージカルまんが世界昔ばなし 「にんぎょ姫」

ミュージカルまんが世界昔ばなし
「かぐや姫」

ミュージカルまんが世界昔ばなし
「そんごくう」

ベリーコンサート
「青いガラスとエメラルド」

親子ふれあいミュージカル 「白姫伝説」(全国公演)

奇想天外親子ふれあいミュージカル
「胎児に対する親の責任について」

親子ふれあいミュージカル 「ピノキオの冒険」

ミュージカルファンタジー
「ミラクル −奇跡−

ミュージカル
「ファーブルの昆虫記 ソング&ダンス

ミュージカル 「幸せ・猫-愛のかたちを探して-

ミュージカル
「ファイティングベイビー
〜おなかをけるのはだぁれ?〜

ミュージカル+アニメーション
『不思議の国のアリスのマッチ売り
-まんが世界むかしばなしより-

ミュージカル 『白姫伝説』